ﾆｭｰｽ・時事ﾈﾀ

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No529-03/13 11:34
男/ＰＯＮﾀﾞｲﾅﾏｲﾄ
HI33-mFoy7EsA
慶喜という人を見るときは、幕府の将軍としてではなく、日本一の勢力（結局は徳川家なんだけど）の大親分、と見たほうがわかりやすいです。で、その慶喜は、次の時代は天皇中心になると見ていた。つまり、天皇にうまく取り入ることが一番大切だ、と思ってたわけ。
逆に天皇に逆らったら、今までの歴史からして、後々まで大悪党にされてしまうということを、何よりも恐れていたんですな。

この視点で見ていくと、幕末というのは徳川家と薩長の天皇争奪戦、と言えるのかも。

No528-03/13 11:26
男/ＰＯＮﾀﾞｲﾅﾏｲﾄ
HI33-mFoy7EsA
歴史的な視点、つまり大局的なものの見方ができた慶喜は、そもそも徳川幕府体制ではもう日本の政治はやっていけないということを見抜いていたし、幕府が倒れたらまた朝廷（を担いだ勢力）が政治の中心になると見通していました。

なので、平気で大政奉還なんて大仕事をやらかしてしまえるわけね。しかも、慶喜からすれば大政奉還で朝廷に政権を返上することで、幕府という荷物を捨てて新しい立場で堂々と新政府のド真ん中に立てる、と考えたはずです。
しかし、その思惑が薩長の陰謀による辞官納地によって崩されたのは、こないだ書いたとおり。

No527-03/13 11:17
男/ＰＯＮﾀﾞｲﾅﾏｲﾄ
HI33-mFoy7EsA
そんなわけで、慶喜自身もこの水戸史観に影響を受けて育ったし、慶喜の親父の当時水戸藩の藩主だった斉昭（なりあきら）が、また頭がよくて有名な大名でした。「烈公」なんて勇ましいあだ名もついているくらい。
つまり、当時の水戸藩は尊攘志士たちの期待と憧れを集めまくっていたという、とんでもなく政治的に微妙な藩だったのです。

そして、慶喜がこの独特の藩風の中で色濃く身につけたのが、「ものごとを歴史的に考える」という性格、思考法でした。

No526-03/13 11:10
男/ＰＯＮﾀﾞｲﾅﾏｲﾄ
HI33-mFoy7EsA
大日本史の中では、落ちぶれかけた後醍醐天皇を助けた楠木正成はスーパーヒーロー。逆に、朝廷中心だった政治をひっくり返して鎌倉幕府を開いた足利尊氏は、天皇に逆らった極悪人とされてました。

この大日本史、当然ながら、江戸時代の間は全然流行りません。「幕府（将軍の政府）は歴史的にちゃんとしたものじゃない」なんて物騒な歴史、江戸の太平の中で流行るはずがない。
逆に、幕末には…正に尊皇主義の歴史的な裏付けになるわけだから、この大日本史の歴史観は、「水戸史観」と呼ばれて一大旋風を巻き起こします。

No525-03/13 11:02
男/ＰＯＮﾀﾞｲﾅﾏｲﾄ
HI33-mFoy7EsA
水戸藩と言えば黄門様。黄門様と言えば諸国漫遊。だけど、実際に漫遊はしませんでした。
前にも書いたような気がするけど、黄門様（水戸光圀）は、日本の歴史を大規模にまとめた「大日本史」を作らせた人。これで「日本国中に詳しい→旅をして詳しくなった」ってイメージができたと言われてます。
で、この大日本史。これは天皇を中心にした歴史観で作られたもの。

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